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L'espace Editing Tips !

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Adobe Premiere ProやAVID MC、DaVinci Resolveなどの便利なTipsをご紹介
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#ポストプロダクション

ALEXA35のカラーマネジメント① LogC4編

ALEXA35がリリースされ、巷で使用されるようになりました。 従来ALEXAから大幅に仕様が変更・進化しており、ALEXA35を理解する為の多くのドキュメントや動画がARRIから紹介されています。 その中でも、主にカラーマネジメントの部分を抜粋・意訳し解釈を加えて紹介したいと思います。 【ダイナミックレンジ】 ALEXA35に採用された新たなセンサー(ALEV-Ⅳ)は、従来のALEV-Ⅲ(14.5stop)より+2.5stopダイナミックレンジが拡張され、17stop

ALEXA35のカラーマネジメント③ 従来のALEXA LogC3との混在 編

従来のLogC3のALEXAと、ALEXA35が混在のケースもあると思います。 LogC3→4への変換することで、ALEXA35のLogC4に統一してグレーディングできます。 【DaVinci Resolveカラーマネジメント設定】 まずは、プロジェクトのColor Managementを下記の通り設定。 Color science.                         :DaVinci YRGB Timeline ColorSpace           

ALEXA35のカラーマネジメント② LUT編

DaVinci Resolveなどで作ったLUTをカメラに入れるケースがありますが、 ALEXA35は従来ALEXAと仕組みがガラリと変わりました。 【Log to Logファイル】 ALEXA35のカメラ内カラープロセスは、ACESやBaselightと同様の、カラースペースの概念が採用されています。 今までは、カラースペースRec.709でグレーディングし、そのLUTをそのままALEXAに入れればよかったのですが、 ALEXA35は、Rec.709へのカラースペー

【DaVinci Tips】カラコレ時トラックパッドの感度を調整する方法

今回は撮影現場向けDaVinci Resolve Tipsのご紹介です。 ノートPCでトラックパッドだと、カラーホイールを少し触っただけで、色が大幅に動きすぎちゃう。やりにくい。。 とノートPCでDaVinciを使ったことがある人なら誰しもが思ったことあると思います。 Micro Panel等のコントロールパネルを使えばやりやすいけど、ロケや激狭い現場などいちいちそんなの出していられないシチュエーションも多々あります。 センシティビティ(感度)の設定はコントロールパネル用

『監督リモート撮影』 実戦リポート

感染者増につきCM撮影現場でも”監督自身が自宅にいる” 『監督リモート撮影』という話をあちこちで耳にします。 私も先日経験しました。 ・3日間のロケ(エキストラ多数の完全屋外・移動も数カ所) と ・スタジオ撮影 で、レスパスクラウドビューと組み合わせて、なんとか最後まで撮影を完遂できました。その実戦リポートをご紹介します。 ※撮影2日前に監督リモート撮影が確定し、ギリギリの中で対応したあくまでも一つの参考事例です。 【準備】< 現場側 > ・データ無制限のポケットW

3D LUTより便利!?「BLG」って何?

弊社で利用中のカラーグレーディングシステムBaselightの 【作業データそのもの】を別のアプリに適用させるプラグイン/ファイル形式がBLGです。3D-LUTでは渡せない細かな情報をBLGなら全て扱うことが出来ます。 BLGを利用すると以下のアプリにBaselightの作業データをほぼまるごと送ることができます。 ※BLGプラグインはなんと読み込むだけなら【無償】でBaselightの作業データを読み込むことが可能です!(NUKE/AVID版のみ) ■ BLGで何が出

「ほったらかし」でOKなタイムコード同期 【後編】

前編ではjam syncではTCがズレていってしまう事例などをご紹介しました。 後編では私が過去数年の撮影で、ずっと安定し、高精度な、実績のある ◯ シンプル ◯ ほったらかし のタイムコード同期手段を紹介します。 まず、必要なのは、下記の要件を満たすUltraSync Oneといったタイムコード デバイスが必要です。 ・ワイヤレス同期 ・超小型軽量 ・長寿命 内臓バッテリー UltraSync Oneは、カメラと録音部で最低2つ必要です。 Bカメもあるなら、3つ

「ほったらかしでOK」なタイムコード同期 【前編】

タイムコードとは? 動画と音声の収録時に、素材に記録される時間のアドレスです。 ポスプロでは大まかに オフライン → カラーグレーディング → オンライン → MA この4段階で橋渡しされて、完パケになります。 1段階目の、オフラインから渡される編集データ(EDL,AAF)には、使い所のタイムコードが記述されています。 編集データを受け取るグレーディング・オンライン・MAは、編集データのタイムコードからオフラインの使い所を判断し、一致させて、大元の素材と紐付けていきま

[Tips] RED RAW(IPP2)素材を【Legacy】でRAW現像するとレンジがクリップされる

REDカメラの種類を問わず「IPP2モードで取られた素材」は Davinciの場合【オリジナル】【レガシー】でRAW現像すると明るい「ハイライト部分」が無くなってしまいます。 特にカラーグレーディング作業ではダイナミックレンジを全て引き出すために「カラーサイエンス:IPP2」での現像をおすすめします。 残念ながら慣れ親しんだRedLogFilmともお別れです。。 (IPP2モードではRedLogFilmは選択できません) ※NUKE/Adobe AEなど他のアプリでも同

Adobe Encoreの代わりにDVDビデオを焼く方法【macOS】

映像業界のチェック用のメディアとしてはmp4(h.264)形式が頻繁に使用されますが、ポストプロダクション業務ではDVDビデオを作成する機会がまだまだあります。 弊社ではAdobe Encore CS6+Toastで作成することが多かったのですが、Adobe Encoreは開発・販売が終わってしまいました。 ポストプロダクションの業務上、「完成した作品のチェック」はメディア問わず以下の条件が必須になります。 レガシーメディアである「DVDビデオ」の場合でも以上の2つが最

【DaVinci Tips!】 カラーパネルの【ボール】の動きに違和感!? 「普通」に動かすための設定

DaVinci Resolveに対応しているカラーパネルは皆さんお使いでしょうか? 業務用途のカラーグレーディングでは必須の「カラーパネル」ですが色相をコントロールする「ボール」の動きが気になっている方がいるかも知れません。 今回のDaVinci Tipsは「カラーパネル」の【ボール】の動きを『普通』にする設定方法です。 特にスコープの「ベクトルコープ」を多用して作業している方に有用なTipsです。(かつDavinci以外のカラコレアプリの経験が多い方) ベクトルスコー

[Premiere TIPS] パンケーキタイムライン

パンケーキタイムラインの紹介です。 タイムラインを上下に並べることで、各タイムラインへのアクセスが素早くなり、編集のスピードアップが期待できるテクニックの1つです。 上下に並べるタイムラインの種類としては、状況に応じて、主に2通りが考えられます。 ・「素材」と「編集」のタイムライン(編集初期のラフ編集など) ・「以前」と「現在」の編集タイムライン(比較や以前の編集に戻すなど) 上下に並べる手順は簡単です。 シーケンスを2つ開き、タブをドラッグするだけです。 Tips

低遅延型WEBストリーミング "L’espace Cloud View"

低遅延WEBストリーミング配信サービス「L'espace Cloud View」(レスパス クラウドビュー)は2020年6月より提供開始し、まもなく4周年になります。 軽量で再生環境は選ばず配信の遅延は0.7-2秒(※1)と遠隔地同士の編集作業でもコミュニケーションが可能です。 サブスク・スポット利用などのお問い合わせはこちらまでお願いします。 従来の「ビデオ会議システム」を利用した映像配信は手軽な反面、動画の画質・ビットレート・fpsの変動、不明瞭な音声などが問題になり

レスパスビジョンで対応している配信システム

3密を避けながら映像制作(撮影・映像編集・音声編集)を行うには遠隔地に「映像・音声」そのものと「会話」を転送、配信してくてはなりません。 昨年12月から様々なリモート配信技術を検証し、実際に利用する際に以下を考慮しています。 ・お客様側の「セキュリティー・ポリシー」を考慮し、システムを決定する ・お客様側のIT環境に合わせシステムを決定する ・作業内容に即した最適なシステムを選定する ・複数のシステムを組み合わせ、「リモートセッション」の最適解を模索する 以下が「映像配信