
【2021年 exFATを改めて検証】 その1「マウント互換性について」
2020年に「exFATは危険だから止めておいた方がいいですよ!」として、こちらの記事を書いたのですが、大変大きな反響がありました。
以下を総合して、重要データを保管するファイルシステムとして推奨しないという結論を下していました。
■業務上*感じていたexFATに対する実感
・持ち込まれてくるexFATディスクのトラブル率の高さ(2014~2017は特に)
・規格設計仕様が非公開(2020初頭当時) --> OSごとの相互互換性への不安
・ジャーナリング機構がない事によるデータ消失リスクへの懸念
*RapidCopy開発、社内IT対応などで得られた実体験に基づきます
しかし、時はもう2021年。
Microsoftによる詳細なexFAT仕様の公開が行われて1年が経ったところで、現状を再度検証してみることにしました。
今回はexFATの徹底的再検証第一弾として、2021年時点での「互換性」について検証した結果を報告したいと思います。
様々な環境でexFATをフォーマットし、exFATをマウントするテストを行いました。
■ exFATをフォーマット&マウントした環境の 全「56通り」を調査
・Windows10(20H1)
・macOS10.7(Lion) exfat1.1
・macOS10.8(mountain lion) exfat 1.3
・macOS10.13 (High Sierra) exfat1.4
・macOS11.0(Big Sur) exfat1.4
・RHEL7.9 (exfat-fuse mkexfatfs 1.3.0)
・Ubuntu21.0 (kernel5.7 mkfs.exfat v1.1.2) *1*2
・WD MyBook 4TB(工場出荷まま*3)
テスト環境
読み書き確認に使ったテストファイル:DPX連番約2000枚(100GB程度)
HDDケース:Century CSS25U31C-BK-7MM
SSD:WDS100T2B0A
exFATフォーマット・マウントテスト結果

フォーマット後、さほど使い込んでいない状態の場合exFATの相互マウントに問題はなし。
一般的なSSDレベルの読み書き性能(300〜600MB/sec)においてですが、性能的にも各OSでわかりやすい差は発生しませんでした。
次回はexFATを改めて検証の第二弾として
「exFATのファイルシステム破損実験」の実験結果を報告します。
※今回のexFATの記事はその4まで続きます