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L'espace ソフトウェア・IT Tips

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レスパスビジョンが開発しているソフトウェアのTipsやコーポレートIT業務でのTipsなどをご紹介。
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#ポストプロダクション

macOS exFAT実装の迷走(2024)

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 これまで継続的にexFATの危険性についてnoteにまとめてきましたが、近年再びmacOS上でexFAT使用時のトラブルが増加傾向なので、2024年2月末現在のexFATの状況について書きます。 結論:とにかくmacOSの「業務」でexFATは非推奨 従来通りで変わりませんが、macOSでexFATはとにかく使わないほうが無難です。。 直近で発生した事例として以下のトラブルが弊社内で観測されています。 特にSonom

M1登場以降 macOSのSMB実装がずっとやらかしている件

こんにちは、RapidCopyプログラマのサワツです。 今日はmacOSのSMBクライアント(ネットワーク越しのファイルコピー)実装が明らかに不具合を起こしている件について書きます。 なお、「ファイル共有が遅い」ことへの対策を知りたいだけの人は最初の結論を読んでください。 ※10Gイーサ環境の方が特に顕著です 結論:SMB(ファイル共有)が遅いことへの対策方法 A:かなり調査しましたがありません。みんなでAppleに文句を言いましょう 弊社の場合はCatalina最終版

【2021年 exFATを改めて検証】その4「それでもexFATをオススメしない理由」

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 今までの再検証記事で、exFATはだいぶマシになってきたことをお知らせしました。 しかし、それでも私は「exFATをオススメしません」 何故そこまで頑なにexFATを薦めないのか?をまとめます。 1. アプリケーション側のテストが放置されがち exFATは「OSのデータが置かれるファイルシステムではなく、テスト不十分になりがちです」 結果として、各社のアプリケーション上で 「exFATで読み書きしたデータだ

【2021年 exFATを改めて検証】 その3「Macのファイルシステムチェック挙動はややこしい」

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 前回の記事でexFATの速攻破損はとりあえず無くなってそうということがわかりました。 OSごとのファイルシステムチェック(fsck)挙動についてexFATとは厳密には関係ない話ですが、いざという時に慌てやすいので解説しておきます。 弊社ではMacに外付けディスクを読み込むときのよくある相談として があります。 すぐにアイコンがでてこない原因は 「ディスクを外す際に不適切なアンマウントを行なった*1」せいです。

【2021年 exFATを改めて検証】 その2「exFATのファイルシステム破損実験」

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 前回の記事では、2021年時点での各OSごとのマウントの互換性について検証を行いました。 今回は前回検証したOSごとの互換性問題以外の話題である 上記の2点について、簡易的ではありますが、あらためて検証しました。 上記の環境で、書き込み中の電源断を約50回ほど繰り返しましたが、 「まったくマウントしなくなるような問題(GPTヘッダの消失による破損)は一度も発生しませんでした(*1)」 *1:正常なアンマウント

Adobe Encoreの代わりにDVDビデオを焼く方法【macOS】

映像業界のチェック用のメディアとしてはmp4(h.264)形式が頻繁に使用されますが、ポストプロダクション業務ではDVDビデオを作成する機会がまだまだあります。 弊社ではAdobe Encore CS6+Toastで作成することが多かったのですが、Adobe Encoreは開発・販売が終わってしまいました。 ポストプロダクションの業務上、「完成した作品のチェック」はメディア問わず以下の条件が必須になります。 レガシーメディアである「DVDビデオ」の場合でも以上の2つが最

【2021年 exFATを改めて検証】 その1「マウント互換性について」

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 2020年に「exFATは危険だから止めておいた方がいいですよ!」として、こちらの記事を書いたのですが、大変大きな反響がありました。 以下を総合して、重要データを保管するファイルシステムとして推奨しないという結論を下していました。 しかし、時はもう2021年。 Microsoftによる詳細なexFAT仕様の公開が行われて1年が経ったところで、現状を再度検証してみることにしました。 今回はexFATの徹底的再検証

QTAKE Monitor Tips ! 「手書き感覚」でスクリプトを入力する

iPadで個々にモニタリングできるアプリ"QTAKE Monitor"の活用を撮影現場で広めています。 収録中の「ライブ映像」だけじゃなく、「収録済みの映像」も自分のiPadで好きなときに再生して確認できると好評です。 私物iPadで見る場合、事前にアプリインストール&アカウント作成などが必要です。 手順は、簡易マニュアルを作ってあるので、こちらからダウンロードしてみてください。 QTAKE Monitorは、ライブやプレイバックを見られるだけではありません。 更に活用

Zoom v5.22で音質をさらに良くする設定が追加されました!

2020年9月リリースされたアップデートZoom v5.22で音質をさらに良くする設定が追加されました! 諸々テスト中ですが動作環境により、高忠実度音楽モード(High Fidelity Audio Mode)をONしたほうが結果音質が悪くなる場合もあるようです。 今後のアップデートで改善される可能性もありますが、業務でこの設定をご利用の方は十分な事前検証をおすすめします。 2020-09-04 12:44 v5.2.2ではオリジナルサウンドONかつ高忠実度音楽モードOF

【ZOOM Tips】中継サーバーを強制的に変更する

これまでnoteにてZoomの音質や画質を向上させる記事をご紹介してきました。 今回は裏技的な手法で通信の状態を安定化?させるTipsをご紹介します。 この技はZoom Pro(有料) アカウントでないと設定できません。Zoom管理者の方は『いざ』という時のために知っておいたほうが良いかもしれません。 以前世界的に大問題になったZoomセキュリティ問題以後、動作透明化の一環で使用する世界各国のZoomサーバーを任意で選択することができるようになりました。 Zoomの初

低遅延型WEBストリーミング "L’espace Cloud View"

低遅延WEBストリーミング配信サービス「L'espace Cloud View」(レスパス クラウドビュー)は2020年6月より提供開始し、まもなく4周年になります。 軽量で再生環境は選ばず配信の遅延は0.7-2秒(※1)と遠隔地同士の編集作業でもコミュニケーションが可能です。 サブスク・スポット利用などのお問い合わせはこちらまでお願いします。 従来の「ビデオ会議システム」を利用した映像配信は手軽な反面、動画の画質・ビットレート・fpsの変動、不明瞭な音声などが問題になり

レスパスビジョンで対応している配信システム

3密を避けながら映像制作(撮影・映像編集・音声編集)を行うには遠隔地に「映像・音声」そのものと「会話」を転送、配信してくてはなりません。 昨年12月から様々なリモート配信技術を検証し、実際に利用する際に以下を考慮しています。 ・お客様側の「セキュリティー・ポリシー」を考慮し、システムを決定する ・お客様側のIT環境に合わせシステムを決定する ・作業内容に即した最適なシステムを選定する ・複数のシステムを組み合わせ、「リモートセッション」の最適解を模索する 以下が「映像配信

【Teams】Microsoft Teams ミニTips

Zoom以外の映像配信の手段としてMicrosoft Teamsがあります。 Teamsの見た目はかなりシンプルです。Zoomと比べると設定する箇所がないくらいです。 最初にTeams会議に参加した場合、ちょっとハマる箇所をTipsにしました。 「雑音」をカットする機能【ノイズ抑制】Zoomの「オリジナルサウンド」に近い機能が搭載されました。 「音楽」や「演奏」などの小さい音量を勝手にカットされたくない場合に調整することが可能です。 ※現在はWindows版、Mac版どち

【Zoom】映像リモートセッション参加時の注意

弊社で立ち上げたZoomミーティングルーム経由で映像をリモートでチェックする際のお客様側の注意点です。 「会話」はスムーズにできていても「映像と音声」をZoomで受信する場合、見る側のネットワーク環境はより良い環境が必要になります。 リモートセッション当日ではなく前日など余裕を持ったネットワーク環境の検証が必要になります。 Wifi環境よりも有線LANがベスト Wifiは仕様上、混雑すると一気にネットワーク速度・反応速度が落ちてしまいます。安定した映像の受信には無線より