
macOS exFAT実装の迷走(2024)
こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。
これまで継続的にexFATの危険性についてnoteにまとめてきましたが、近年再びmacOS上でexFAT使用時のトラブルが増加傾向なので、2024年2月末現在のexFATの状況について書きます。
結論:とにかくmacOSの「業務」でexFATは非推奨
従来通りで変わりませんが、macOSでexFATはとにかく使わないほうが無難です。。
直近で発生した事例として以下のトラブルが弊社内で観測されています。
・マウントに異常に時間がかかる、アンマウントできない、性能が出ない
・RapidCopyでexFATからSMBサーバにデータを書込むとOSクラッシュ
・RapidCopyでexFATディスクにデータを書きこむとOSクラッシュ
・RapidCopyで書き込んだデータがexFATだけFinderで表示されない
Ventura,SonomaについてはOSクラッシュ報告が数件寄せられています。
同OSユーザの方は特に注意が必要です。
AppleによるexFAT実装の歴史、変更とその背景
exFAT実装の歴史を自分なりに追ってみると、大きな転機があったのは
Catalina(10.15.x)以降であることがわかります。
下表はカーネルモジュールのexfat(com.apple.filesystems.exfat)のVer表記を各macOSごとにまとめたものです。

macOSは、Catalina(10.15.x)以降、セキュリティ強化のためにカーネルモジュールを廃止する方向を打ち出しており、exFATの機能をカーネルからユーザスペースに移す作業が進んでいたことが窺われます。
11.0のBigSurで新実装に切り替えたものの、現在までその実装はコロコロと変わり続けているようです。Linuxの実装そのままパクればよかったんじゃと思ったけど、GPL2.0なのでダメだったんでしょうね・・・・。。exFATの品質不安はまだまだ続きそうな雰囲気です。
macOSでは可能ならやめておきましょう、exFAT。
本記事のソース(参考情報)
本記事を書くにあたって参考にした技術情報(ソース)は以下です。