SmallHDモニターのキャリブレーションLUT配布!
撮影現場モニターにSmallHDをチョイスするチームが増えています。
撮影向けの機能が多彩ですが、何よりも
高輝度でとにかく見やすい
ところが最も評価されています。
屋外ロケでは、従来はモニターフードで完全に遮光しないと照り返しで何も見えず、不満を感じてた監督さん方々が、『このモニターは見やすいね』と感激されます。
レスパスビジョン撮影グループでも、SmallHD 1703P3X・703Bolt・Cine7を複数台、所有、活用しています。
ただし、
従来モニターと比較すると、色は信用できない。
というのが、巷の評価です。
メーカー出荷時にキャリブレーション(Factory Calibration)されていますが、特にOS ver.4以降キャリブレーションの仕組みが変更され、デフォルトの色の不正確さは顕著になりました。
レスパス撮影グループでは、ポストプロダクションでも使用しているプローブと専用キャリブレーションシステム(CalMAN)で計測したキャリブレーションLUTをSmallHDモニターに入れることで、この問題をクリアしています。
↓キャリブレーション後、ターゲットにピッタリ一致した状態
暗部のディテールなど色再現性が高いと好評価です。
レスパス以外のSmallHDモニターでも、キャリブレーションされた状態でモニタリングしたい。
という声をよく頂きます。
そこでこの度、そのキャリブレーションLUTを配布しちゃいます。
以下の3機種。OSは全て4.7.2でキャリブレーションしました。
・1703P3X (Target : DCI-P3/D65/Gamma2.4)
・703Bolt (Target : REC709/D65/Gamma2.4)
※フィルタークリア・マット
・Cine7 (Target : DCI-P3/D65/Gamma2.4)
※フィルタークリア・マット
ダウンロードは↓こちらから
キャリブレーションは個体ごとに実施しているので、やはり個体差はありますが、何もしないよりは遥かにマシでした。Manual Adjustmentで追い込める範囲です。
以下、キャリブレーションLUTを適用する手順です。
①MENU / Calibration
→New Calibration
②Calibration Overview
→Next
③Calibraiton Target
→SDR - DCI-P3 (Recommended)
※703BoltはSDR-REC 709のみ
④Calibraiton Target
→Accept Calibraiton target
⑤Profile Display?
→SKIP
⑥Load 3D LUT
→Browse for LUT
⑦↑のキャリブレーションLUTをSDカードにコピーして、モニターに挿して、SD CardからキャリブレーションLUTを選択。
⑧CALIBRATION LUT UPDATED
→KEEP
⑨HDR Range
→Skip (apply factory measurement)
⑩Calibration Summary
→Save Calibration
MENU / Calibaration
→Custom Calibration ON
MENU / COLOR PIPE
→NEW COLOR PIPE
REC.709のD65とD93を作成
①SDR / REC.709 / D65 / 2.4 / LEGAL
②SDR / REC.709 / 9300K / 2.4 / LEGAL
作成した① or ②のREC.709をINPUTで選択。
以上で、キャリブレーションLUT適用完了です。
※映画用はラボ側と確認しつつDCI-P3・D65・ガンマ2.4でモニタリングするなら、COLOR PIPEは、Cal.Target - DCI P3でOKです。
ターゲットは、DCI-P3なのに、COLOR PIPEはRec.709なの?
と思われるかもしれません。
SmallHDのキャリブレーションの考え方は、
ターゲットキャリブレーションLUTは1つだけにし、COLOR PIPEを切り替えてモニター内部で色変換することで、簡単な設定変更を可能にしています。
必要なら、Custom Calibration / Manual Adjustmentで、さらに微調整して追い込んでみてください。
by KOGAMI