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L'espace ソフトウェア・IT Tips

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レスパスビジョンが開発しているソフトウェアのTipsやコーポレートIT業務でのTipsなどをご紹介。
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【2021年 exFATを改めて検証】その4「それでもexFATをオススメしない理由」

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 今までの再検証記事で、exFATはだいぶマシになってきたことをお知らせしました。 しかし、それでも私は「exFATをオススメしません」 何故そこまで頑なにexFATを薦めないのか?をまとめます。 1. アプリケーション側のテストが放置されがち exFATは「OSのデータが置かれるファイルシステムではなく、テスト不十分になりがちです」 結果として、各社のアプリケーション上で 「exFATで読み書きしたデータだ

【2021年 exFATを改めて検証】 その3「Macのファイルシステムチェック挙動はややこしい」

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 前回の記事でexFATの速攻破損はとりあえず無くなってそうということがわかりました。 OSごとのファイルシステムチェック(fsck)挙動についてexFATとは厳密には関係ない話ですが、いざという時に慌てやすいので解説しておきます。 弊社ではMacに外付けディスクを読み込むときのよくある相談として があります。 すぐにアイコンがでてこない原因は 「ディスクを外す際に不適切なアンマウントを行なった*1」せいです。

【2021年 exFATを改めて検証】 その2「exFATのファイルシステム破損実験」

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 前回の記事では、2021年時点での各OSごとのマウントの互換性について検証を行いました。 今回は前回検証したOSごとの互換性問題以外の話題である 上記の2点について、簡易的ではありますが、あらためて検証しました。 上記の環境で、書き込み中の電源断を約50回ほど繰り返しましたが、 「まったくマウントしなくなるような問題(GPTヘッダの消失による破損)は一度も発生しませんでした(*1)」 *1:正常なアンマウント

【2021年 exFATを改めて検証】 その1「マウント互換性について」

こんにちは。RapidCopyプログラマのサワツです。 2020年に「exFATは危険だから止めておいた方がいいですよ!」として、こちらの記事を書いたのですが、大変大きな反響がありました。 以下を総合して、重要データを保管するファイルシステムとして推奨しないという結論を下していました。 しかし、時はもう2021年。 Microsoftによる詳細なexFAT仕様の公開が行われて1年が経ったところで、現状を再度検証してみることにしました。 今回はexFATの徹底的再検証